人生最長の映画『愛のむきだし』で最高に興奮したのは、満島ひかるの・・・

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睡魔と戦(たたか)う男、『愛のむきだし』の長さに戦(おのの)く

園子温監督の『愛のむきだし』(2008年)をプライムビデオで初めて観ました。

夕ご飯を妻と急いですませ、午後7時30分から観始めました。普段、家で映画を観るときのスタートはたいてい夜の9時。今回、どうしてこんなに早い時間からスタートしたのかというと、この映画が3時間57分(237分)の長編映画だったからです。

最初、私は観るのをためらっていました。というのは、このところ、昼寝や夕方寝をしないと、90%以上の確率で午後10時40分当たりからコックリ、コックリとテレビの前でうたた寝してしまうからです。

私はゴジラ世代でこの夏、60代の半ばを超えたばかり。62、3歳を過ぎてから深夜に長時間の熟睡ができなくなり(最長で4時間半くらい)、代わりに、足りない睡眠を補うように日中に眠気が襲ってくるようになりました。

最近、こんなことがありました。8月16日の日曜日、午後に競馬中継をテレビで観ていたときのことです。午後3時25分。いよいよ、札幌の11レースが始まります。ゲートに馬が入り始めています。

次の瞬間、馬群がコーナーを回ろうとしていました。記憶が一瞬とんだかのように観ていたら、どうも景色がおかしい。

私は気がつきました。テレビに映っているのは、札幌のレースではなく、午後3時35分発走の、次の小倉のレースだったのです。私は知らぬ間に、凡そ10分間テレビの前のソファで眠ってしまったのでした。

そんなことが日常茶飯事にあるから、3時間57分の長尺映画に恐れを抱き、観る前から「寝てしまうんじゃないのか」と葛藤がありました。しかし、私が観ないのなら、自分一人で観ると、妻が言うので、私は、観ることにしたのでした。

『ハレンチ学園』のようにパン〇〇がわんさか出てくるが、そういう映画じゃない

『愛のむきだし』の主演はAAAの西島隆弘、ヒロインは満島ひかる。他に、渡辺篤郎、渡辺真起子、安藤サクラなどが登場しました。売れる前の綾野剛、子供だった松岡茉優も出演していました。

個人的にはテンプターズのドラマーだった大口広司の登場にテンションが上がりました。私とちょっと世代が違う妻は、「誰ヨ、それ、知らない」といって大口演じる「盗撮の神様?」を無視しました。

映画の内容は、教会、マリア様、新興宗教、懺悔、洗脳、家族、父子、盗撮・・・など、カオス状態の中で歪み、壊れてしまった親と子や、男と女のあり様を愛が救済していく作品です。満島ひかると安藤サクラの22歳頃の可愛い盛りの白下着姿も、かつての『ハレンチ学園』のようにふんだんに出てきます。

そんな映画で私が最高に興奮したのは、アクションシーンを含む満島ひかるの演技の素晴らしさでした。園子温監督に徹底的に鍛えられた満島ひかるはこの映画で女優として開花し、スターダムへのしあがっていくことになるのです。

それにしても、3時間57分。

私は途中、途中で、まるで大晦日の夜のように、何度も時計を見ました。

夜8時半 「あと3時間もある。すごいな、長編だな」

夜9時半 「普通の映画ならもう終わる頃だよ。でも、ここまでで、やっと半分。あと2時間もあるのか」

夜10時半 「やっと3時間。アラビアのロレンスより長いんだね。ちょっとトイレ」

11時半 「終わってしまえば、長いって感じはしなかったね」

そんなわけで、寝ることなく、眠気ももよおさず、私は『愛のむきだし』を最後まで完走する(=観る)ことができたのでした。

満島ひかるはこの映画からスターになっていった

感想は、西島隆弘が意外と頑張っていました。満島ひかるも色々よかったです。女性としての魅力や色気が随所にほとばしる一方、格闘系のアクションシーンも切れよくこなしていました。これなら、仲間由紀恵の「ごくせん」のような役もこなせるんじゃないのかと思いました。

安藤サクラは妙に可愛く見える時がありました。そういう「可愛いらしいとき」は「恐ろしいとき」でした。西島演じるユウの父親である渡部篤郎は真面目な神父でありましたが、情熱的な女にすぐに溺れます。これも人間らしくてよかったです。

いずれにしても3時間57分。カットできそうなところが見つからない面白い作品でした。

ちなみに、メジャーな日本映画で、こんなに長い作品は、『七人の侍』(1954年/207分)、『沈まぬ太陽』(2009年/202分)くらいしか見当たりません。バスジャックを題材にした『EUREKA ユリイカ』(2000年/217分)というのもあるようですが、私は観ていません。

『キングダム』のような映画なら4時間近くの超大作になっても納得すると思います。しかし、最近の日本映画は、長尺になりそうなら、きっと「前編」と「後編」にわけて上映することでしょう。興行的に正解なのかもしれませんが、見ごたえという点においては4時間近くの大作があっても良いと思います。

時折、前評判が良さそうでも、TV放映を意識したかのような100分程度で終わる短い作品は無視です。映画の長さは、最低120分。140分前後がベストではないかと思います。

上映時間が長い洋画ランキングを発表

ちなみに、私が観た(一部テレビ視聴を含む)中で「上映時間が長い洋画ベスト10」は、下記の通りです。『愛のむきだし』は洋画を含めても私史上第3位の長時間映画になります。『アラビアのローレンス』はまだ見ていませんが、このランキングに入れておきました。

第10位『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』(2003年)

3時間21分/201分

第9位『ジャイアンツ』(1956年)

3時間21分/201分

第8位『JFK』(1991年)

3時間36分/206分

第7位『ベン・ハー』(1959年)

3時間32分/212分

第6位『アラビアのロレンス』(1962年)

3時間37分/217分 

第5位『ラストエンペラー』(1987年)

3時間39分/219分

第4位『十戒』(1956年)

3時間40分/220分

第3位『風と共に去りぬ』(1939年)

3時間42分/222分

第2位『クレオパトラ』(1963年)

4時間4分/244分

第1位『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』(1984年)

4時間11分/251分

※上映時間は調べる資料により多少異なる場合があります。

他に観た長い映画は、3時間20分(200分)の『ゴッドファーザー PART II』(1974年)、3時間14分(194分)の『タイタニック』(1997年)、2時間54分(174分)の『サウンド・オブ・ミュージック』(1965年)、2時間42分(162分)の『アバター』(2009年)などがあります。

私はこの1年くらい『アラビアのロレンス』を観たくて迷っていました。207分という上映時間の長さに戦き、ためらっていたのです。しかし237分という長編映画『愛のむきだし』を観たので、洋画・邦画を問わず、もう恐れる作品はありません!

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