雲一つない夏空へ、三浦春馬が駈けて逝く

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1ヶ月で5本の日本映画を見た。

「スローなブギにしてくれ」「SUNNY」「銀魂2」「こんな夜更けにバナナかよ」「コンフィデンスマンJP」

1980年前後に片岡義男の文庫本を数冊本棚に並べていたことがあった。谷崎潤一郎、川端康成、三島由紀夫の小説が今でも好きなタコ星人の私からしたら、片岡義男の小説なんて、文章の密度がなく、どの行を読んでもスカスカしているし、水でだいぶ薄めた二級酒を飲むようなもので、まったくもって酔えないのである。それでも、なぜか、マイブームで揃えていた。

その数冊はもう本棚にはない。20世紀中に断捨離でいくつかの本と共に売ったり廃棄したりしてしまったせいだ。

その片岡義男の懐かしさもあり、「スローなブギにしてくれ」(1981年公開)の映画を見たのだった。南佳孝の「うおんちゅ~♪」の歌声と共に40年前の昔へ心がタイムスリップした。良い時間を過ごせた。

「SUNNY」も「銀魂2」も「こんな夜更けにバナナかよ」も、新作の時にTUTAYAで借り忘れていて、そのままずっと記憶の中から消えていた。

今回、6月に契約したアマゾンプライムで検索していた時にこれらのタイトルを見つけて、順次見ることにした。

「コンフィデンスマンJP」も無料で公開していたので、これもプライムビデオで見た。長澤が出ている映画というくらいしか認識がなく、長澤を見る目的だけで見たのだが、非常に面白かった。

それぞれ印象に残った人物がいる。

SUNNYでは高校時代の阿部奈美(広瀬すず)が思いを寄せるロン毛のDJ。

「銀魂2」では強くてクールな真選組の参謀・伊東鴨太郎。

「こんバナ」では障がい者をボランティアで支える北大の医学生。

「コンフィデンスマンJP」では長澤を手玉に取る?天才恋愛詐欺師ジェシー。

これらバラエティーに富んだ役は、たった一人の俳優が演じている。三浦春馬だ。

三浦春馬が亡くなったニュースを7月18日(土)の夕方に知った時、私は、NHK大河ドラマ「武蔵」で宮本武蔵の弟子になった少年の姿が真っ先に浮かんだ。それから、「コンフィデンスマンJP」に三浦春馬がジェシー役で出演していたことを思い出した。

ブログにしようと思い、最近見た5本の日本映画を綴り、ジェシー役の三浦春馬の思い出を語ろうとした。

しかし、このブログの前半部分を書いているときに、手を止めた。「コンフィデンスマンJP」だけじゃなく、「こんバナ」にも三浦が出演していたことを思い出したからだ。そして、「銀魂」にも。「SUNNY」にも、三浦が出ていた。

私が最近見た日本の映画5本のうち、4本に出演。

私が見てない映画を含めると、三浦春馬はいったい、どれだけ映画に出て、どれだけ違う役を演じているんだろうと思った。

三浦春馬という役者は、少し上の世代の、小栗旬、山田孝之、生田斗真、下の世代の菅田将暉の間にいる世代だ。群雄割拠の中で、役者として天下をとれるか否かはわからないが百万石の城持ち大名になれる器だ。年齢を重ねても長く繁栄を極められる役者になれただろう。だから、死亡と知り、妙ながっかり感があった。

天才や秀才には、凡人にはわからぬ悩みがある、といわれるが、三浦春馬もそうなのだろう。もう亡くなったのだから、この先はそっとしておくのが人の情けである。しかし、死ぬほど死にたかった理由を私は知りたい。自殺の理由を公表してほしい。

自ら命を絶つなんて、役者という影響力のある人間が断じてしてはならないことだ。三浦は礼儀正しく、心優しい人物であったそうだ。人を悲しませる。人に迷惑をかける。そういうことを嫌っていた人間が、なぜ心に反することをしたのだろう。その理由を知りたい。

月曜日の朝9時、「CSK(地球征服会議)商会」での定例会議に出席したイイオが春馬の死にショックを受けていた。イイオは「ずん」の飯尾和樹似の顔に飽きてきたので、次は、三浦春馬似の顔に変えようと思っていたそうだ。

安藤サクラ似の所長が叱った。

「イイオ、あんたはさ、春馬っていう柄じゃないよ。あんたは、永遠に、イイオがお似合いだよ。ずっとイイオでいなよ。春馬の顔になっちまったらさ、わたし、あんたのこと好きになっちまいそうじゃん」

三浦春馬という「顔」が日本の映画界、ドラマ界、演劇界から突然なくなった。

DJも、伊東鴨太郎も、医学生も、ジョニーも、他に誰ができると言うのだ。

2020年の夏、大切な青年が逝ってしまった。


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